「大好き」

静くん。
呼びかけに振り向くと満面の笑顔。

「大好き」

口に含んだココアを噴き出さぬ様に我慢し、ソファーに腰掛けたまま身体を捻った。

「んだよ、急に」
「……別に。静くんは?」
「俺?」
「好き?」
「……好き」

呟いた瞬間恥ずかしさがこみ上げる。

「静くん、耳が赤いよ」
「うるせぇ」

立ち上がっての脇に手を突っ込み、抱き上げてソファーに押し倒した。