いつか革命する世界で

焼きそばパンと珈琲牛乳


さてお昼の時間だ。
昨日行ったカフェテリアも気になるし、ウテナ達は外でお弁当食べるって行ってたけど……どうしよう?
それにしても、

薔薇の花嫁。

予告状にもあったキーワードだ。
気になる。
ウテナとアンシーに聞いてみるか。
ということで購買でパン買って、中庭にゴー!

「ねえアンシー薔薇の花嫁って何?」
「私のことです」

レジャーシートを引いて、さあ食べるぞ!という段階で若葉が教室に忘れ物をしたと駆け出す。「ごっめん! 先食べててー!」
そんなわけでお先に失礼して、焼きそばパンをもぐもぐ租借。
次いで彼女に問いかけた。

「アンシー、話しちゃっていいの?」
「いいんです」

ガラス玉の瞳が私を見つめる。
さらさらと梢を鳴らす風の音が気持ち良い。
確信を得た私は立ち上がると、

「犯人はお前だ!」

かっこいい決めポーズと共に指差す。するとウテナがあっけに取られた顔で目を白黒させた。折角がんばったのにアンシーは何の反応も示さない。
つまらん。

「……なーんてね」
、どうしたの?」
「内緒」

座り直し、珈琲牛乳を一口。
ぐるりと思案して、再び問いかけた。

「アンシー、もうちょい詳しい話聞かせて」
「はい、薔薇の花嫁とは決闘の勝者に与えられる賞品です」
「アンシー、そんな言い方するなっていつも言っているだろ」
「でもウテナ様、私は薔薇の花嫁。 決闘の勝者の思うがままです」
「だーかーらー!」

二人の会話を聞き流しながら考えた。
薔薇の花嫁、決闘、姫宮アンシー。
結論を出す前に、もう少し調べてみる必要がありそうだ。放課後に図書館と新聞部に行ってみよう。何かヒントになるようなものがあるかもしれない。


どうでもいいことだが、アンシーお手製弁当はお祭り仕様だった。杏アメ、ソース煎餅その他諸々。それお弁当と違う。
ホント鳳学院って変な人多いな。